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インフルエンザと新型コロナウイルス感染症

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例年、冬になるとインフルエンザが流行しておりましたが、今年はその様相が変わりました。

2020年1月から2月にかけて中国からの渡航者から初期の流行が広がったことにより、2020年2月の各都道府県の平均気温と2020年1月の中国からの旅行者の数について検証したところ、気温が低い地域ほど感染者数が多いという関連が見られました。

つまり、この冬は新型コロナウイルス(COVID-19)とインフルエンザウイルスが同時に流行する可能性があります。

 

新型コロナウイルス(COVID-19)と風邪・インフルエンザとの症状の比較

新型コロナウイルス感染症と風邪やインフルエンザの発症初期にはほとんど区別はつきません。ほとんど唯一の違いといえば、新型コロナウイルス感染症ではインフルエンザよりも長期(7日以上)にわたって症状が続くことくらいです。

(味覚障害や嗅覚障害、息苦しさなどは新型コロナウイルス感染症で認められることが多く、インフルエンザでは少ないといわれておりますが、それだけでは明確な鑑別が困難です。)

一般的に風邪は微熱を含む発熱、鼻水・鼻づまり、のどの痛み、咳などが生じることが多く、インフルエンザも風邪と似ておりますが、風邪に比べると高熱が出ることが多く、頭痛や全身の関節痛・筋肉痛を伴うことがあります。

オーストラリア政府啓発資料によりますと以下の表の通りです。

 

症状以外でのインフルエンザと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の相違

症状はよく似ておりますが、それ以外についてはどうでしょうか?

潜伏期はインフルエンザが1~2日、新型コロナが1~14日で症状の持続期間も典型的にはインフルエンザでは1週間程度で改善するのに対し、新型コロナでは2~3週間以上に及ぶことがあります。

また、新型コロナウイルス感染症では発症する前にも他の人に感染をうつしてしまうことがあり、このことは発症後に感染性のピークがあるインフルエンザとの大きな違いです。

以下に日本感染症学会が提言している『インフルエンザとCOVID-19の相違』をご参照ください。

引用元:一般社団法人日本感染症学会提言 今冬のインフルエンザとCOVID-19に備えて

 

ARDSとは急性呼吸促拍症候群のことで、肺炎や敗血症などにより肺が急にダメージを受けてしまっている状態です。

ARDSになるといくら酸素を肺へ送ったところでガス交換が行えず、体への酸素供給が絶たれます。新型コロナウイルス感染症で人工呼吸器やECMOが必要なのはこのARDSに陥ったケースです。

 

インフルエンザワクチンは早めに接種したほうが良い?

例年インフルエンザ流行前、特にハイリスクの方はインフルエンザワクチンを接種することが推奨されております。

インフルエンザワクチンは、接種してから2週間ほどで十分な抗体がついてきて、3か月くらいから徐々に抗体が落ち始め、5か月後に約半分になります。

一方、インフルエンザの流行は11月ごろから始まり3月ごろに収束します。したがって、抗体がつくタイミング的には10月中旬ごろから11月下旬までには予防接種をしておくのがベストです。

加えて、新型コロナウイルス感染症の流行により、今までインフルエンザワクチンを打っていなかった層も今年は接種を行う可能性が高いことが予想されます。

このようなことから、今年は早いうちからワクチンが品薄になる可能性を考えておかなければなりません。

厚生労働省もまずは重症化リスクの高い65歳以上の方、60歳から65歳未満の慢性高度 心・腎・呼吸機能不全患者などを優先とし、その後それ以外の方に接種を行うことを推奨しております。

各人がそれぞれクリニックや病院へ問い合わせて早めに予防接種の予約などを行い、予防接種を行うことで万全の状態でインフルエンザのシーズンを迎えることが良いかと思われます。

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